ククサを製作する職人が手掛ける、本格派の木製マグカップが誕生
- info309833
- 2 日前
- 読了時間: 5分
更新日:10 時間前

北欧の先住民の間で古くから伝わる、「ククサ」と呼ばれる伝統的な木製マグカップがある。日本でもキャンパーや登山者に愛用される事の多いククサは、口当たりの優しさや熱い飲み物を入れてもカップが熱くならず持ちやすいと言ったメリットに加え、長年の使用によ木ならではの深みのある経年変化が現われる。今回ご紹介するこちらの木製マグカップは、長年に渡り長野でククサを作り続ける職人に製作を依頼した、BIZARRE GREENのオリジナルマグカップ。ククサ製作の経験と技術を生かしながらも、その形状は全く異なる物となる。モチーフにしたのは、私が所有する1950年代に作られたミルクガラス製のマグカップ。当時はアメリカのレストランなどで使われていた物で、自身のコレクションするヴィンテージマグの中でも特に好きな形状である。職人との出会いは数年前まで遡る。植物が好きという共通点をきっかけに、そこから話題が膨らみ意気投合。私自身も木製のヴィンテージ家具などを好んでいた事もあり、好きな木材を使って何か作ってほしいという話になった。この企画のきっかけは、自分で使うマグカップが欲しいというのが始まりである。
ハンドメイドと木材に拘る超少量生産

このマグカップの製作にあたり、職人と私の共通の拘りは木材選びとハンドメイド。ククサであれば基本は白樺のコブを使用するのだが、このマグでは白樺は使用していない。モチーフにしたマグカップは1950年代のアメリカ製。ミッドセンチュリーの雰囲気に合わせて楽しみたかったので、アンティーク家具やヴィンテージギターでも目にする事の多い木材をセレクトした。また、形状の均一性や生産効率を高めるにはオートメーションの機械を使用する選択肢もあったが、このマグカップに均一性や大量生産は求めていない。むしろこういう物は数が少ないほど良いと思う気持ちさえある。そもそも、このマグカップを削り出せる厚みのある稀少な木材は、数が集まらないという理由もあるのだが、1点ごとに木目も異なる木材を使うのなら、形状の均一性よりも個性が出るほうが魅力的だと感じるし、手作業ならではの味わい深い造形も楽しめる。最初の大まかな削りなどで電動ドリルやグラインダーを使う工程はあるが、基本的にはナイフやノミをメインに木を削り出して形にしていく。仕上げの研磨は手作業で何度も繰り返される。最終的な仕上げでは、食品衛生法に適合した透明なガラス塗料を手塗りしていくのだが、その回数は1つのマグでなんと12~13回も繰り返される。先に塗った塗料が乾いた上から塗るを繰り返すためこの工程でも数日掛かりとなる。さらに最終の塗装からは約2週間の長い乾燥時間も設けている。 繰り返し塗装する事で木の内部にガラス塗料が浸透し撥水性が高まり、熱いお湯やコーヒーを入れても安全に使える様になる。撥水性を与えながらも木の自然な質感や通気性は失われず、木目や色味が美しく際立つのもガラス塗料の良さである。
経年変化も魅力のホンジュラスマホガニー

アンティーク家具やアコースティックギターなどが好きな人には馴染みのある「ホンジュラスマホガニー」。その名のとおりホンジュラスを原産とするマホガニーですが、メキシコやブラジル、グアテマラなど中南米の熱帯雨林に分布する木であり、別名「ビッグ・リーフ・マホガニー」とも呼ばれる。軽量で強度に優れ、長年使う事で深い赤褐色となり美しい艶が現われてくる魅力的な木材である。
縞模様と黒褐色が美しいブラックウォールナット

クルミ属クルミ科の木であるブラックウォールナットは、その名のとおり黒味の強さが強い木材。クルミ科の木はヨーロッパ全域やアジアに広く分布しているが、ブラックウォールナットは、北米原産の品種となります。他のクルミ科の木材と比べて硬さもあり耐久性も高いため、高級家具や楽器にも用いられている。無垢の状態では、ここまでの黒さはありませんがガラス塗料が浸透する事で特徴的な黒さはより一層際立ってきます。使い込むことで艶を増していきますが色味は濃くならず、逆に明るい茶色に変化していくのも特徴。実際に手に持つと、しっかりと目の詰まった質感と硬さが伝わってくる。
美しい杢が現れやすいメープル

きめ細やかな質感を持ち、特徴的な杢(木目)も現れやすいメープル。硬く丈夫な木材でありギターのネックやボディに使われることも多く、トラ目やバーズアイなど独特な杢が現れたメープルはその価値が更に高まります。また、木目に黒いスジが現れたメイプルはスポルテッドメープルなどと呼ばれますが、これは木のひび割れや傷に水が染み込み、そこに発生した菌やカビにより生じた模様です。自然が生み出すスポルテッドの美しさに惹かれる人も多く、模様の入り方では非常に高価になる事も。ちなみに画像のマグカップも黒いスジが1本確認できます。明るい色味をしたメープルは、使い込むほどに美しいアメ色へと変化していきます。
底面にはBGロゴの焼切印入り

木の木目を楽しんで頂きたいので目立つ部分に余計なデザインは加えませんが、オリジナル製品の証として底面にはBIZARRE GREENのロゴマークであるBGの焼き印を押しています。底面には浅く窪みを入れていますが、これもモチーフにしたマグカップの形状を再現しており、平らなテーブルに置いた際にも安定感がある形状です。
今回ご紹介したこちらの木製マグカップ、初回生産分はごく僅か。すでに実店舗でのご予約分もあり、現状はオンラインでの販売も未定となります。1か月で製作できる数は最大でも5個程度が限界。まずは実店舗をメインに、機会があればオンラインでも少し販売していければと考えております。
そしてこちらのマグカップ「木製マグ」という呼び名ではあまりにも味気ないので、名称も決めました。
その名は「Solitude Mug」(ソリチュードマグ)。
孤独や一人でいる事を意味するSolitude。このSolitudeは決してネガティブな意味ではなく「一人の時間を楽しむ充実した孤独」という意味があります。大勢の人が集まる賑やかな場所で過ごす時間とは真逆の楽しみ。このソリチュードマグに温かいコーヒーや好きなウイスキーなどを注ぎ、自分自身と向き合い一人の時間を楽しみたい。木の温もりとハンドメイドの優しい質感を感じながら充実した一人の時間を過ごせたら。そんな気持ちを込めた特別なマグカップです。
※ 価格は¥17,600(税込)。使用する木材の種類など原材料の価格により販売価格も異なる場合がございます。




コメント